かくばかり憂かりける世の春暮れていづれの色に染まるものかは 横雲
散り残る花の跡追ふ春の果て暮れ行く空の憂きに堪へ兼ぬ 横雲
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by asitanokumo
| 2011-04-30 18:15
| 季節の歌・四月
若緑うつつの春の行くすゑを占ふ色と思ひなすべし 横雲
「若緑・初緑」は「松の芯(松の新芽)」。これがつんつん立ちはじめています。
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by asitanokumo
| 2011-04-29 11:13
| 季節の歌・四月
花園に飛びかふ蝶や夢の果て散り残りたる命なるらむ 横雲
揚羽蝶もつれ飛びかふ春の果て捉へむとしてひらり躱せり 横雲
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by asitanokumo
| 2011-04-27 14:06
| 季節の歌・四月
竹秋の風吹きゆける音しげし鶯のこゑ裏山に飛ぶ 横雲
「竹の秋・竹秋」は成長した竹が葉を散らし竹林が黄色味を帯びてきたこの時期をいう。陰暦3月の異称。
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by asitanokumo
| 2011-04-24 18:57
| 季節の歌・四月
いちはつの白き花咲き我が目には去り行く春の形見とぞ見ゆ 横雲
いちはつは、アヤメ類の中で一番早く咲き出すので「一初」という名になったといいます。中央の小さな花びら三枚が、鳶の尾羽の凹みに似ているので、鳶尾草(とびおくさ)鳶尾(えんび)の別名もあるようです。
庭では今次々に開き始めています。
いちはつの花咲き出でて我が目には今年ばかりの春行かんとす 正岡子規
一八の白きを活けて達磨の画 正岡子規
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by asitanokumo
| 2011-04-22 11:22
| 季節の歌・四月