桔梗の花(きちかうのはな)
2011年 06月 04日
夏の朝はや咲く桔梗風涼し君の被(かづ)ける紋(あや)を偲びぬ 横雲
早くも桔梗が咲き始めています。
「古今集」の物名歌「桔梗の花」に、
秋ちかう野はなりにけり白露のおける草葉も色かはりゆく 紀友則
(あきちこうのはなりにけりしらつゆのおけるくさはのいろかはりゆく)
この物名歌とは、歌や句の意味とは関係なく物の名を詠み込んだものですが、この言葉遊びに倣って、「きちかうのはな」を隠し読み込んでみました。古くキキョウは「きちこう」と表記されていたようです。
月近う野花菖蒲の咲き居れば山影映す沼の涼しき 横雲
幸誓う野華やげる日大吉か卯の花腐し止みて空晴る 横雲
(つきちかうのはなしょうぶのさきをればやまかげうつすぬまのすずしき)
(さきちかうのはなやげるひだいきちかうのはなくたしやみてそらはる)
by asitanokumo
| 2011-06-04 10:18
| 季節の歌・六月