「横雲」のやまとうた


by asitanokumo
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春夕月


 香の満ちし春夕月の霞む空汝(な)が影追ひて想ひ遥けし 横雲


昨夕、三日月が穏やかな春の空にあり、梅の木の下で暫くぼんやり眺めていました。
「春夕月」と詠った歌や句はあまりでてこないようで、季語では「春三日月」となり、句では「舟」や「皿」に例えられて詠われています。
春の月としては「春月」「春月夜」「春満月」「朧月」「月朧」「朧月夜」「朧夜」「淡月」という季語があります。

 独り居て二人の思ひ春の月 林翔
 人遠く春三日月と死が近し 西東三鬼
 春三日月近江は大き闇を持つ 鍵和田秞子

和歌では直接月を詠っているのではありませんが、新古今に
 夕月夜潮満ち来らし難波江の蘆の若葉を越ゆる白波 藤原秀能(新古今和歌集)
他に、「前藤大納言家旬会に、春夕月」の詞書のある歌がありました。
 立ちこめて暮れぬる空も春の月かすむにつけて影ぞ見えゆく 頓阿(草庵集)
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by asitanokumo | 2011-03-10 10:39 | 季節の歌・三月